この記事では、これからカナダに旅行や留学で行く人が知っておくべき基本情報や、トラブルにあった際の対処法などをまとめています。
日本とは文化も生活様式、ルールなど様々なことが違いますが、出発する前にきちんとした知識を持っておくことでカナダでの滞在を最大限に楽しむことができます!
カナダの基本情報
【時 差】
カナダは広大な国であるため、6つの時間帯に分かれています。同じカナダでも時刻表はすべてその土地の時刻で表示されるので、カナダ国内の移動でも時差には注意してください。
また、カナダではサマータイムと呼ばれる夏時間を採用(サスカチュワン州などを除く)しています。
毎年3月の第2日曜日に時計の針を1時間進め、11月の最初の日曜日に針を元に戻します。このため、夏時間では、日本との時差は1時間少なくなります。
代表的なカナダの都市と日本の時差は以下の通り!
- バンクーバー(太平洋岸標準時間):−17時間
- バンフ(山岳標準時間):−16時間
- ウィニペグ(中央標準時間):−15時間
- トロント(東部標準時間):−14時間
- ハリファックス(大西洋岸標準時間):−13時間
- セントジョンズ(ニューファンドランド標準時間):−12時間30分
【気 候】
カナダには日本のように四季があります。5月から10月にかけては、気温が上昇し暑い日もあります。冬になると、太平洋沿岸南部の温帯雨林地域を除いて、カナダ全域で雪が降ります。
太平洋沿岸南部の都市であるバンクーバーは冬に雪の代わりに雨が長く降り続けるので「レインクーバー」なんて言われることもあります。
カナダの気象情報は、カナダ環境省のウェブサイトまたはウェブサイト「The Weather Network」で調べることができるので、出発する前に自分が行く都市の気候をチェックしておくといいでしょう。
【通 貨】
通貨は10進法で数えられ、1カナダドルは100セントです。通貨には、5ドル、10ドル、20ドル、50ドル、100ドルの5種類の紙幣があります。硬貨は5セント、10セント、25セント、1ドル、2ドルの5種類があります。
ちなみに1ドルは「loonie」(ルーニー)、2ドルは「toonie」(トゥーニー)と呼ばれ、25セントは「quarter」(クオーター)と呼ばれたりもします。
カナダ人は結構これらの硬貨のニックネームをよく使うので、覚えておくと便利かもしれません。
【公共交通機関】
カナダのほとんどの都市に公共交通機関があります。
基本的に交通手段としてはバスが中心となりますが、バンクーバーやトロント、ケベックのような大都市では地下鉄や新交通システムが整備されています。
乗車券は地下鉄駅やコンビニなどで販売していますが、ほとんどが現金でも乗ることが可能です。
また、日本と同じように定期券やSuicaのようなICカード乗車券もあるので、頻繁に利用する人は活用しましょう。
【 水 】
基本的に、カナダの水道水は基本的には飲料水として使用しても大丈夫です。ですが、田舎の方や山奥だと飲めないこともあったりするので、そういう所に行く場合はちゃんと確認しましょう。
ただし、普段から胃腸の弱い人や気になる人は、生水を避けるか、ミネラルウォーターを購入した方が良いでしょう。
【電 気】
カナダの電流は、電圧が110ボルトまたは120ボルト、周波数が60ヘルツの交流です。日本は100ボルトですので、多くの場合、変圧器は不要です。ただし、長時間の使用により器具が熱を持つような場合は変圧器があると安心です。
最近のノートパソコン、携帯電話やデジカメの充電器のほとんどは、240Vまで対応しているので変圧器は必要ありません。念のため、電源アダプターに「AC100V~240V 」と表示されているかどうか確認してください。
コンセントもそのままつかえるので、変換プラグも不要です。
【銀 行】
銀行により、支店によりそして地域により営業時間は異なります。曜日によっても営業時間が異なることがありますので、注意してください。
口座を開設するとデビットカードを発行してもらえます。ほとんどのお店でデビットカードは使用可能ですので、多額の現金を持ち歩く必要が最低限に抑えられます。
デビットカードは日本ではあまり使われていませんが、かなり便利なのでぜひ活用してみましょう。
【郵 便】
郵便局は平日に営業していますが、場所によっては土曜日や日曜日も営業しています。営業時間は各店舗により異なります。
切手は郵便局のほかホテルのフロント、駅、空港、バス・ターミナルなどの売店、土産店などでも購入することができます。日本への所要日数は投函地によっても異なりますが、航空便の場合は1~2週間ほどです。
【国際電話のかけ方】
カナダから日本に国際電話をかける場合の電話番号の順番は、以下のとおりです。
(011)+(国番号)+(0を取った市外局番)+(相手の電話番号)
(例)カナダから日本の043-271-7486にかける場合:
011 - 81 - 43 - 271 - 7486
日本からカナダに国際電話をかける場合の電話番号の順番は、以下のとおりです。
(利用する国際電話会社の識別番号)+(010)+(国番号)+(相手の電話番号)
(例)日本からカナダの123-456-7890にかける場合:
識別番号 - 010 - 1 - 123 - 456 - 7890
- 国際電話会社の識別番号は次のようになっています。尚、マイラインに登録している場合は不要です。
KDDI:001、NTTコミュニケーションズ:0033、ソフトバンク:0061 - カナダの国番号は1、日本の国番号は81です。
【携帯電話】
日本と同様にカナダでも各携帯電話会社によって様々な契約プランがありますので、実際に携帯電話のショップへと足を運び、詳細を確認してみましょう。
月額で利用代金を支払う場合は、銀行振り込みまたは銀行口座やクレジットカードからの引き落としとなります。また、契約は2年などと長期の場合が多いので、注意が必要です。
携帯電話のショップはショッピングモールなどにあります。契約の際には身分証明書が必要となりますので、パスポートとクレジットカードを持って行ってください。
トラブルのときの対処法
【緊急電話】
警察(Police)、消防(Fire)、救急車(Ambulance)などの緊急コールはすべて「911」です。公衆電話からでも無料でかけることができます。
電話がつながればオペレーターに緊急の内容を伝え必要な部署とのコンタクトを取ってもらいます。万一、911がつながらない時は、「0」にかけると、オペレーターが警察・消防・救急につないでくれます。
【医療サービス】
カナダの医療サービスは高い水準にありますが、旅行者にはカナダ国内の医療保険が適用されないため、医療サービスを受けた場合は、負担額は高額となります。また、救急車は有料になっています。
そのため、出発前に海外旅行保険に必ず加入しましょう。なお、学生ビザ保持者は、各州の健康保険に加入することもできます。
【紛失や盗難に遭ったとき】
紛失や盗難にあったらすぐに警察に届けでる必要があります。
例えば、家で泥棒に入られた時も、あわてずに電話で「911」をダイヤルし、警察を呼びます。
■ 警察を呼ぶ場合
ダイヤル「911」は、公衆電話または自宅の電話から無料でかけることができます。
消防、救急車の番号も兼ねていますのでオペレーターに用件を伝えて、警察の部署に繋げてもらって、被害場所に来てもらいます。最初に住所、電話番号、名前を告げる必要があります。
■ クレジットカードやキャッシュカードを紛失した場合
カード発行会社や銀行に連絡してください。
■ トラベラーズチェックを紛失した場合
発行元の機関・提携銀行の窓口に連絡して、再発行の手続きを行います。購入した時の控えやTCナンバー、使用明細などが必要になります。
■ パスポートを紛失した場合
パスポートを紛失した時は在カナダ日本国大使館または日本総領事館へ連絡してください
日本からの出国手続き・荷物の制限について
日本からの出国手続きの手順
1.搭乗手続き(Check-in)
ご出発の2時間前に空港の航空会社のチェックインカウンターで搭乗手続きを行ってください。その際に、パスポートと航空券(Eチケット)が必要となります。
2.手荷物検査(Security Check)
持込み手荷物のX線検査があります。
3.出国審査(Immigration)
パスポートおよび搭乗券を係員に提示してください。
4.入国手続きおよび税関申告書
カナダには入国カードはありません。また、キオスクと呼ばれる入国審査のための個人情報を入力する端末が設置されている空港の場合は、税関申告書の内容もキオスクで入力することになります。
キオスクがない場合は機内で配布されますので、必要事項を記入してください。
キオスク端末がある空港の場合:
1. キオスクでは表示言語を変更することができるので、まず設定で日本語にしましょう。
2. その後、パスポートの写真があるページをスキャンし、顔写真を撮影します。次に、画面に表示される税関審査に関する質問に答えます。すべて終了すると、申告書が印刷されます。
3. 次に、入国審査の列に並び、パスポートと印刷された申告書を担当官に渡します。質問に答えるとともに、必要な書類を提示できるようにしておきます。
4. 入国審査が終わったら、スーツケースを回収し、ビザなしの人は、出口の方に進みます。
ビザの取得が必要な場合は、自分の荷物を回収したら、出口の方には行かずに、イミグレーションセンターに進みます。スーツケースはオフィスの外側の目の届くところにおいておきます。ここで必要書類を提示し、ビザを発給してもらいます。ビザを発給してもらったら、出口に進みます。
持ち込みが禁止・制限されている品目
爆発のおそれがあるもの、燃えやすいもの、その他人に危害を与え、または他の物件を損傷するおそれのあるものを「危険物」とし、航空機による輸送及び航空機内への持ち込みを禁止しています。
例えば、日用品やスポーツで使うスプレー缶、ペンキ・接着剤・殺虫剤などの液体、オイルライター、花火などの火薬類、リチウム電池の一部などは手荷物でも、機内預けでも持ち込みはできません。
ナイフ、はさみ、缶切り、BBガン、弓矢、ゴルフクラブやスキーストックなどのスポーツ用品は、凶器になる危険性があるため、手荷物では持込ができませんが、機内に預ける荷物にすれば持って行くことができます。
また、一部の果物、野菜、蜂蜜、卵、肉、乳製品、植物についても、海外からカナダへ持ち込むことはできません。
<液体物の持ち込みについて>
100ml(g)を超える容器に入った液体物(歯磨き粉なども含む)は、航空機に預けるスーツケースの中に入れてください。
手荷物で液体物を持っていく場合、100ml(g)以下の容器に入れ、さらに容量1リットル以下のジッパーのついた再封可能な透明ビニール袋(約20cm×20cm大きさ)に入れることが必要です。許可されるビニール袋は1つのみです。
<荷物の大きさについて>
下記は一般的な航空会社の情報です。航空会社および航空券の種類によって、制限が異なりますので、詳しくはご利用の航空会社にご確認ください。
航空機に預けることができるスーツケースは、縦・横・高さの和が158cm以内で、重さは23キロまでです。2個まで無料で預けることができます。
機内に持ち込むことができる手荷物は、身の回りの品(ショッピングバッグ、ハンドバッグなど)1個の他、3辺の和が115cm以内の手荷物1個です。1個あたり10キロまでです。