アメリカのコミュニティカレッジの学校サイトに記載されている留学費用の案内をもとに留学費用の予算をたてたけど、実際にはもっと費用がかかってしまった・・・という声をよくききます。ここでは、学校サイトに記載されている留学費用の概算をどうやって読み解けばいいのか、わかりやすく解説します。
コミュニティカレッジ留学費用のリアルな話
アメリカの大学やコミュニティカレッジでは、留学生向けのページに必要な費用がちゃんと載っているんですよ。でも、注意書きまでしっかり読まないと、実際の金額を勘違いしやすい部分もあるんです。
たとえば、カリフォルニア州にあって、比較的リーズナブルなことで知られている College of the Desert の例を見てみましょう。
2025/2026年 College of the Desertの費用概算(1アカデミックイヤー)
International student tuition(授業料) | $8,952 |
Misc. Enrollment Fees(学校諸経費) | $1,418 |
Health Insurance(健康保険) | $2,000 |
Books & Supplies(教材費) | $500 |
Host families with meals (ホームステイ滞在費・食費) | $10,800 |
Miscellaneous Expenses(その他の出費) | $1,000 |
TOTAL(合計) | US$24,670 |
※参照:College of the Desertの費用概算(学校サイト)
はい、基本的にはそうですね。
ただ、ここに記載されている生活費はホームステイの場合で計算されています。滞在の仕方や生活スタイルによって必要な金額は変わってきますよ。たとえばシェアハウスに住む場合は、自炊をして節約しないと、もっと費用がかかってしまう可能性があります。
それからもう一つ気をつけたいのが授業料です。「Based on 12 units」という注釈がありますよね。これはつまり、学校が案内している1年間の費用は「秋学期と春学期の2学期(約9ヶ月間)」で、1学期につき12単位を履修した場合の授業料という意味なんです。
はい、その通りです。ここが最初の注意点なんですよ。
学校が案内している1年間の授業料は、12単位×2学期=24単位で計算されています。なので、2年間だと48単位分になりますよね。
でも実際に準学士号を取るには、専攻によって多少の違いはありますが、60~64単位くらい必要なんです。これは2学期制の学校の場合の目安になります。
2学期制の学校の夏学期はもともと期間が短く、提供されているクラスも少ないので、だいたい6単位くらい履修することが多いと思います。
1年間の留学費用といっても、夏学期の生活費の概算は含まれていません。ですから、夏学期に授業を取る場合は、その分の費用も予算に加えておく必要があります。
はい、その通りです。
ただ、4学期制の大学やコミュニティカレッジの場合は、秋学期・冬学期・春学期の3学期間(9ヶ月)が1年間と考えられます。このため、ワシントン州のコミュニティカレッジなどでは、1学期あたり15単位で授業料を計算しているところが一般的です。
たとえば、シアトルのダウンタウンにある Seattle Central College が案内している留学費用を見てみましょう。
2025/2026年 シアトルセントラルカレッジの費用概算(1アカデミックイヤー)
Tuition(授業料) | $11,283 |
Approximate Fees(学校諸経費) | $663 |
Housing and Food(家賃および食費) | $13,338 |
Books/Supplies(教材費) | $897 |
Medical Insurance(健康保険) | $1,410 |
Transportation(交通費) | $375 |
Total(合計) | $27,966 |
※参照:Seattle Cenral Collegeの留学費用概算(学校サイト)
はい、基本的にはそうなります。ここでの家賃や食費は、学生によって滞在方法や生活スタイルが違うので、平均的にこれくらいかかるだろうという概算になっています。
ただ、先ほどの College of the Desert とは違い、ここには Miscellaneous Expenses(その他の出費)が含まれていません。注釈に「1年間で約1,800ドルを目安にしてください」と書かれていますので、その分も予算に加えて考える必要がありますね。
授業料については、「Tuition is based on 15 credits. Exact amounts may vary, depending on the number of credits taken.」という注釈があります。1学期あたり15単位で計算されているので、15単位×3学期×2年=90単位になります。4学期制のコミュニティカレッジで準学士号を取得するには約90単位が必要なので、この場合は授業料が少なく見積もられているわけではないんですよ。
学校の留学費用の案内を見るときは、授業料が何単位で計算されているか、そして他に必要な費用が含まれているかどうかを確認しないと、実際にかかる授業料や生活費を正しく見積もれないということですね。
ありがとうございました!
コミュニティカレッジ留学費用の注意事項のまとめ
授業料の単位数を確認する
- 学校が案内している授業料は、1学期あたり何単位で計算されているかを必ず確認しましょう。
- 目安の単位数より多く履修すると、追加の授業料が必要になります。
生活費は滞在方法で変わる
- ホームステイ、シェアハウス、自炊など、滞在スタイルによって必要な生活費は変動します。
- 案内されている生活費はあくまで平均的な概算です。
その他の出費も確認する
- 「Miscellaneous Expenses(その他の出費)」や交通費などが含まれているか確認しましょう。
- 学校によっては注釈で目安額が示されている場合があります。
夏学期の費用も考慮する
- 夏学期に授業を取る場合は、その期間の生活費や授業料も予算に加える必要があります。
学校によって計算方法が異なる
- 2学期制、4学期制など学期制度や授業料の計算方法は学校ごとに違います。
- 同じ1年間の留学費用でも、計算の前提条件を確認することが大切です。