英語を勉強しに語学留学に行きたいけど、語学学校がありすぎて、どうやって選べばいいのかわからない・・・。
そういった方のために、語学学校の種類、コースの種類、語学学校の選び方をまとめてみました。
語学学校の種類
語学学校には、大きく分けて、次の3つの種類があります。
- 大学やコミュニティカレッジ付属のESLコース
- 各国に校舎を持つ大手チェーンの私立の語学学校
- 国や都市が限定された私立の語学学校
1. 大学やコミュニティカレッジ付属のESLコース
進学希望者を対象としていることが多くなっていますが、夏の短期コースを設けている大学も多くあります。初・中級レベルのクラスでは、英語力を総合的に伸ばすためのカリキュラムが組まれているため、進学希望者でなくても、内容の濃い語学研修が受けられます。また、上級レベルになってくると、進学のための準備として、ノートの取り方、図書館の利用の仕方、レポート作成なども行われます。
大学によっては、最終レベルを修了すると自動的にTOEFLなしで学部入学を許可する条件付き入学制度があります。
コース開始日は大学やカレッジの学期にあわせていることが多いため、年に2回、3回、4回といったように、入学時期が限定されていることが一般的です。また、受講期間も学期に合わせて、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月といったような長期の場合が多いです。
レベル分けは、初級、中級、上級といったように3段階から5段階程度となっていることが一般的です。ひとクラスの人数もどちらかというと多めで、学校によっては20~30名になることもあります。
ほとんどの場合、大学のキャンパス内に学校があるため、大学の施設を使えることが多く、キャンパスライフを体験できます。
【ESLとは?】
English as a Second Languageの略で、英語を母国語としない人のための語学研修
【条件付き入学とは?】
英語力以外の条件をすべて満たしている留学生が大学付属のESLで英語を学び、一定のレベルに達したら、正規の学部生として大学への入学が許可される制度
- クラスのメンバーが毎週変わると落ち着かないので、一定の期間は同じメンバーで落ち着いて勉強をしたいという方
- 授業がないときも自分でしっかり勉強したいので、図書館などの施設が整った大学キャンパスで勉強したいという方
- 大学やカレッジの進学を希望されている方
2. 各国に校舎を持つ大手チェーンの私立の語学学校
コースの種類が多く、英会話力をつけたい場合は一般英語コース、ビジネスで必要となる英語力を習得したいという場合はビジネス英語コース、進学のために英語力をアップしたいという場合はアカデミック英語コースなど、目的にあわせて選ぶことができます。
ひとクラスは10~15人程度で、講師の目がしっかりと届くような人数の場合が一般的です。クラスのレベル分けは比較的多く、通常、6~12段階になっているため、英語力が同じレベルの学生と同じクラスで勉強することができます。
大手語学学校に通うメリットは、独自のシステムや教材を使用して質の高い英語教育を提供していること、複数の場所に校舎があるため希望に応じて転校が可能なこと、サービスやサポート体制がしっかりしていることなどがあります。
ほとんどの学校では、毎週または毎月入学可能で、期間の設定も1週間から長期間まで自由に設定できます。ホームステイやアパートの手配や週末のアクティビティなどの開催なども行っています。
アクセスの良い都市にあることが多く、放課後でも観光に行くことが容易な便利なロケーションに位置していることが多いです。学校自体は、ビル内のひとつのフロアあるいは複数のフロアにある場合が一般的です。
- 複数の都市で勉強してみたいという方
- スタンダードなレベルの語学学校で勉強したいという方
- アクセスの良い都市で勉強したいという方
- スタート時期や受講期間など、自分の希望に合わせて決めたいという方
3. 国や都市が限定された私立の語学学校
学校ごとに独自の特長を持っていることが多いです。
例えば、ひとクラスの人数が最大6名といった少人数制の学校、ヨガや英語を通じて英語を勉強するなどといったような選択科目が多彩な学校、各国のカウンセラーが常駐しておりそれぞれの国籍の学生のサポートを提供している学校などがあります。また、専門学校を併設しており、一定の英語力が習得できたら、ビジネスやITなどを勉強できる学校などもあります。
その他、学校の立地条件、コース開始日、受講期間、アクティビティ、滞在先の種類などは、ワールドワイドに校舎をもつチェーン校と似ています。
- 自分の留学の目的に合わせた特長をもっている学校で勉強したい方
- アクセスの良い都市で勉強したいという方
- スタート時期や受講期間など、自分の希望に合わせて決めたいという方
語学留学コースの種類
語学留学コースには、次のようなプログラムがあります。
一般英語コース:読む・書く・聞く・話すといった語学能力に加えて、文法、イディオム、発音などが含まれており、英語力を総合的に向上させる。初級~上級
英会話コース:日常使える英語の習得に重点を置き、リスニングやスピーキングなどを強化するコース。初級~上級
ビジネス英語コース:ビジネスに必要な英語を学ぶ。中級以上
検定試験対策コース:TOEIC、TOEFL、IETLS、ケンブリッジ検定など、検定試験の受験対策に焦点をあてたコース。中級以上
進学準備コース:カレッジや大学への進学に必要な英語力をつけるためのコース
サマープログラム:夏休みを利用して英語を学びながら、各種アクティビティやスポーツ、観光などが楽しめるコース。子供向けと大人向けがある
語学留学の学校選びのヒント
あまりにも語学学校の数が多すぎて、どの学校にしたらいいのか決められないという質問が多くなっています。そこで、留学の目的や機関、留学先の国、現在の英語レベルといった基準から、学校を選んでみましょう。
留学の目的が海外の大学への進学という場合
大学やカレッジへの進学が目的でまずは英語を勉強したいという場合、自分が希望する大学付属ESLコースに入るのが一番です。既定の英語レベルを修了したら、そのまま学部課程へと進級することができます。
あるいは、カレッジや大学と提携して進学準備コースを提供したり、条件付き入学許可書を取得できる大手チェーンの私立語学学校がお勧めです。このような場合、進学したいカレッジや大学の条件付き入学許可書を取得することができるので、こういったコースを修了すれば、規定の英語スコアを提出せずにカレッジや大学に入学することが可能になります。
長期語学留学で必ず英語をマスターしたいという場合
長期で語学留学をしてしっかりと英語力を身に付けたいという方は、大手チェーンの私立語学学校がお勧めです。質の高いスタンダードな英語教育をしているところがほとんどで、生徒のサポート&サービスも万全です。ひとクラスの人数も大学やカレッジの付属より少ないため、効率的に勉強することができます。また、大学や付属の英語コースは授業時間が週20~22時間程度のことが一般的ですが、私立の語学学校の場合は、週30レッスンなど、授業レッスンの多いコースを提供しているため、英語力の伸びも早くなります。
短期語学留学で楽しみながら英語を勉強したいという場合
期間が短い場合は、学生数が少ない小規模または中規模な語学学校がお勧めです。短期間の滞在でも、講師やスタッフが自分の名前を覚えてくれて、身近に接することができます。アットホームな雰囲気で安心して学ぶことができます。
一般英語以外のコースを受講したいという場合
一般英語コース以外のコースを受講したいという場合、国や都市が限定された私立の語学学校で、自分の希望にあったコースを提供している学校を探すのがお勧めです。大手チェーンの私立語学学校もビジネス英語や検定対策など各種のコースを提供していますが、これは、最初は一般英語コースを受講し、レベルアップしたところでビジネス英語コースなどを受講したいという人におすすめです。国や都市が限定された私立の語学学校は、ビジネス英語に定評のある語学学校、TOEICに強い学校、専門コースがある学校など、それぞれ特色を打ち出していることが多いので、英語力が中級レベル以上の人は目的とする分野に強い語学学校を探すのがおすすめです。
現在の英語レベルが初級レベルの方
現在の英語力が初級レベルの方は、小規模な語学学校がおススメです。アットホームな雰囲気で、先生やスタッフも親身に対応してくれます。
また、日本人スタッフがいる語学学校を選ぶと、いざとなれば日本語で相談にのってもらえたりと、サポート・サービス体制がしっかりしているので安心して留学生活を送ることができます。
現在の英語レベルが上級レベルの方
英語力が上級レベルの方は、大規模な語学学校がおススメです。規模の小さい学校だと、人数が足りずに一番上のレベルのクラスが次のレベルのクラスと一緒になってしまうこともしばしばあります。また、上級レベルの方がある程度の期間コースを受講すると、受講できるレベルがもうないというような場合もあります。こういったことがないように、大規模な学校を選ぶのがおススメです。
性格がどちらかというとシャイな方
自分から積極的に声をかけたりするのはちょっと苦手という方は、小規模な語学学校がおススメです。規模が小さい学校なら、講師やスタッフの全員が自分の名前を覚えてくれて、声をかけてきてくれます。
あるいは、毎週月曜日にコースが開始する学校ではなく、コース開始が毎月1回あるいは4週間ごとという学校がおススメです。
社交的な性格でなるべく多くの知り合いを作りたい方
知らない人にも自分からどんどん声をかけたりして、いろんな人と友達になりたいという方は、大規模な語学学校がおススメです。また、小規模な学校だとアクティビティが企画されても参加者が集まらずにキャンセルになったりすることがありますが、大規模な学校の場合はアクティビティも多く、いろいろな国から多くの学生が集まって来ているため、自分から声をかけていけば、沢山の友達がができます。
国別の語学学校の特徴
国別の語学学校の特徴としては、地理的な条件から、学生の国籍に一定の傾向がみられます。
一般的に、アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドではアジアからの学生が多く、イギリスはヨーロッパや中東からの学生が多くなります。また、アメリカ・カナダでは中南米からの学生も多いのが特徴です。
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語学留学のよくある質問
語学学校では生徒の国籍の割合を教えてくれますので、日本人がどのくらいいるかの参考になります。ただし、国籍比率は流動的なため、あくまでも目安として考える必要があります。
場所的には、アクセスの便利な都会の語学学校やリゾート地の語学学校は比較的日本人が多くなります。逆に、辺鄙な田舎にある語学学校は日本人が少なくなる傾向にあります。
また、日本人比率は、語学留学をする時期よって大きく異なります。夏休みやゴールデンウィークなど日本人にとって休みが取りやすい時期は、日本人率が多くなります。逆に、日本人が休みをとりにくい時期や気候がよくない時期は、日本人率が少なくなります。
さらに、注意が必要なのは、学校全体の割合とクラス別の割合は異なるということです。学校から案内された生徒の国籍割合を参考にして、例えば、ヨーロッパからの生徒が多く、日本人が比較的少ない学校を選んで語学留学したものの、クラスの半分近くが日本人だったということもあります。これはヨーロッパからの生徒のほとんどが上級クラスで、日本人の多くが初~中級で同じレベルに集中してしまいがちなためです。語学学校でも、学校全体の国籍比率のデータはありますが、それぞれのクラスのデータまではありません。
留学前から英語力を伸ばし、上級レベルにクラス分けされれば、どのような場所に行っても日本人の比較的少ないクラスで授業が受けられる可能性が高くなります。