この記事ではアメリカの学生ビザの申請方法について説明しています。(2024年3月現在)
(注意)ビザの申請手続きや必要な書類は変更されることがあります。実際に申請するにあたっては、必ず、米国ビザインフォメーションセンターのサイトにて最新情報をご確認ください。
アメリカのビザ申請に関する最新情報
- 2024年1月1日より、面接免除のルールが変更になりました。
- 2023年6月17日より、ビザ申請料金が引き上げられます。
- 2023年2月より、ビザ発給可能時期がコース開始の365日前に変更されました。
アメリカの学生ビザの種類
アメリカに留学するには、学生ビザを取得することが必要です。
学生ビザには、大学・高校・語学学校などの学術機関で学ぶ場合に申請するF-1(学生)ビザと、専門学校その他の非学術機関で学ぶ場合に申請するM-1(専門学生)ビザがあります。
週18時間以上のコースを受講するのなら、1週間の留学であっても学生ビザを取得する必要があります。また、3ヶ月以上勉強する場合も、学生ビザは必須です。
週18時間未満のコースを90日未満の期間で受講する場合は、学生ビザを取得する必要はありません。ビザなしでの渡航の場合は、ESTA申請を行います。
I-20って何?
I-20とは?
学生ビザを申請するには、I-20と呼ばれる書類が必要になります。I-20は、学校側が留学資金を確認して、入学を許可したことを証明する正式な書類です。
I-20を学校に発行してもらうためには、銀行口座の残高証明書(英文)を学校に提示し、入学許可をもらう必要があります。学校が入学を許可すると、申請者本人のメールアドレス宛にI-20が送付されます。
また、注意点として、I-20は学生ビザの申請時に提出する必要があるだけでなく、アメリカに入国および再入国するときに提示が必要となるため、パスポートと一緒に保管・所持することをお勧めします。
I-20のサンプル
I-20は全部で3ページの書類です。メール添付で送られてきたら、3ページともカラーでプリントアウトしてください。学生ビザ申請時やアメリカ入国時に提示する必要があります。
アメリカのビザ申請手続きの流れ
ここでは、学校にI-20を発行してもらった後に、ビザ申請をして、F-1ビザ(学生ビザ)を取得するまでの流れを説明します。
手順1:I-20を発行してもらう
学校に出願をして、I-20を発行してもらったら、記載内容に間違いがないかどうかを必ずかくにんしてください。
稀に、姓名が逆になっている、国籍が間違っている、生年月日の月日が逆になっているといった間違いがあることがあります。間違いがあった場合は、すぐに学校に連絡して、修正してもらうことんあります。
学生ビザ申請はI-20に記載のコース開始日の365日前からできますので、I-20受領後は速やかにビザ申請をすることをお勧めします。
手順2:ビザ申請フォームに入力して送信する
アメリカのビザ申請書はDS-160と呼ばれるオンラインのフォームで入力します。写真についても、デジタル写真をアップロードします。
<入力についての注意事項>
- 英語で入力する
質問に対する答えは全て英語で入力してください。質問の日本語訳を見たい場合、ページの右上にある「Select Tooltip Language」のプルダウンメニューから 「日本語」を選択し、英文の上にカーソルを当てると、和訳テキストが現れます。 - 正確な情報を入力する
下記の質問への回答に不備があった場合、申請は受理されない場合がありますのでご注意ください。- 姓名:ミドルネームがある場合は、名前(First name)の後に入力する
- その他の姓名(旧姓、前婚時の姓名、芸名、日本国籍以外の方で日本名使用の場合はその姓名、通称名など)
- 性別
- 生年月日
- 出生地
- 国籍
- 渡米目的 (ビザの種類)
- 過去の渡米歴の入力漏れ
- 過去の米国訪問の情報(グアム・サイパンへの渡航歴および米国通過歴も含む)
■ DS-160(Online Nonimmigrant Visa Application)の入力はこちらから!
<写真についての注意事項>
- カラー証明写真
- 6ヶ月以内に撮影
- 背景は白
- 眼鏡をかけたものは不可
■ アメリカのビザ申請で使用するデジタル写真の要件についてはここでチェック!
DS-160(オンラインビザ申請書)の作成方法の動画
オンラインビザ申請書DS-160の作成については、以下の米国大使館公式ビデオを参照してください。
手順3:SEVIS費を払う
SEVISは「Student and Exchange Visitor Information System」の略で、簡単に言えば、アメリカ大使館、移民局、学校をネットワークで接続し、留学生がどの学校に通っているかといった情報をデータベースにして、必要なときにチェックできるようにしたシステムです。
学生ビザを取得する場合には、SEVIS費を支払う必要があります。SEVIS費は350ドルです(2024年3月25日現在)。
SEVIS費は、インターネット上からクレジットカードを使って支払うことができます。支払ったら、領収書は必ずプリントアウトしてください。面接時に必要になります。
■ SEVIS費を支払うためのI-901の送信と支払いはこちらから
SEVIS費の支払い方法については、以下の米国大使館公式ビデオを参照してください。ただし、ビザ申請料金の支払いおよび面接予約については、米国ビザインフォメーションセンターのサイトが新しくなっており、以下の動画とは異なっています。SEVIS費の支払いの部分だけ参照してください。
手順4:米国ビザインフォメーションサービスのサイトでプロファイルを作成する
ビザ申請料金を支払い、面接予約をするには、米国ビザインフォメーションサービスのサイトで新規ユーザー登録をして、プロファイルを作成する必要があります。
新規ユーザー登録をするには、メールアドレス、氏名、パスワードを入力します。
手順5:ビザ申請料金を払う
ビザ申請料金:指定したメールアドレスとパスワードを使ってログインしたら、ビザ申請料金を支払います。ビザ申請料金は185ドルです(2024年3月25日現在)。
米国ビザインフォメーションサービスのサイトに記載されている領事為替レートで換算された日本円で支払いをします。オンラインでクレジットカード、ATM、オンラインバンキングにてビザ申請料を支払うことができます。尚、一旦振り込んだ料金の払い戻しはありませんのでご注意ください。ビザ申請料金の有効期限は1年間です。
手順6-1:面接の予約をする/郵送申請を選択する
学生ビザの申請には、米国大使館(東京)、大阪・神戸総領事館、那覇領事館、福岡領事館(2023/4/20にサービス終了)、札幌領事館にて、面接を受けることが必要になります。ビザ申請料金を支払ったら、面接の予約をすることができます。予約変更は5回まで可能です。6回以上の変更をする場合はビザ申請料金を再度支払う必要があります。
郵送申請をする場合は、米国ビザインフォメーションサービスのサイトでプロファイルで質問に回答していくと、郵送申請をする資格があるかどうかが表示されます。資格がある場合は、郵送申請を選択し、「郵送・更新申請確認書」を印刷します。
手順6-2:学生ビザの面接を受ける
面接時には、すべての申請必要書類を忘れずに持参してください。書類に不備があると面接が受けられないことがあります。
面接の手順については、以下の米国大使館公式ビデオを参照してください。
面接に行く前には、書類が揃っていることを再確認してください。面接時には、パスポートを含めてすべての書類を提出してください。また、指紋採取も行われます。
<面接時に必要な書類>
- 面接予約確認書
- DS-160申請書の確認ページ
- 証明写真(5cmx5cm)
- パスポート
- 過去10年間に発行された古いパスポート
- I-20(3ページすべて)
- SEVIS費の支払い確認書
手順6-3:郵送申請の場合
郵送申請ができる場合は、以下の必要書類をレターパックで指定した大使館または領事館宛てに郵送します。
<郵送が必要な書類>
- 郵送・更新申請確認書
- DS-160申請書の確認ページ
- 証明写真(5cmx5cm)
- パスポート
- 過去10年間に発行された古いパスポート
- I-20(3ページすべて)
- SEVIS費の支払い確認書
<送付先>
■ 面接場所に東京を選んだ場合
〒107-8420 東京都港区赤坂1-10-5 米国大使館非移民ビザ課宛
■ 面接場所に大阪を選んだ場合
〒530-8543 大阪市北区西天満2-11-5 米国総領事館ビル 駐大阪・神戸米国総領事館ビザ課宛
手順7:パスポートの受領
パスポートの受領には、受け取りと配達のいずれかを選択できます。
那覇または札幌申請の場合(無料)
那覇または札幌でビザ申請をされる場合は、通常配達を選択します。
CGI Federal文書配達センターでの受け取りを選択した場合(無料)
CGI Federal文書配達センター(東京または大阪)での受け取りを選択した場合、センターにパスポートが届くと登録のメールアドレス宛に@ayobaspremium.comからメールが届きます。そのメールに従い、受領予約を行います。受領予約を行うには、ご本人確認ができる写真付きの公的かつ有効な身分証明書をアップロードする必要があります。センターに届いてから15営業日以内にパスポートを受け取る必要があります。 受け取り期限を過ぎた場合、パスポートは大使館/領事館に返却されます。
プレミアム配達を選択した場合(有料)
プレミアム配達を選択して、追加料金を支払った場合、パスポートは宅配便で登録した住所宛に返送されます。パスポートの発送準備が完了した時点で、プロファイルに登録されたEメールアドレス宛にレターパックの追跡番号が通知されます。追跡番号を受け取ったら郵便局のウェブサイトから配達状況の追跡が可能です。
配達状況(追跡番号と郵送先)をお知らせするメールは、 no-reply@ustraveldocs.com から送信されます。
プレミアム配達料金は3,410円です(2024年3月25日現在)。
アメリカの学生ビザの郵送申請の条件(面接の免除)
以下の条件を満たしていれば、面接を受けずに郵送でビザを申請することができます。
以前と同じビザカテゴリーで申請する場合
ビザ更新の際、以下に該当する場合は米国大使館または領事館での面接は必要ありません。
- 今回更新するビザは前回のビザと同じカテゴリーである。
- 前回のビザがまだ有効期限内である、または、失効後48ヶ月未満であり、以前のビザの発給を受けて以来、米国ビザの発給を拒否されたことがない。
- 日本国籍を保有している、または日本の居住者であり、ビザ申請時に日本に滞在している。
- ESTA(電子渡航認証システム)の申請が却下されたことがない。
- キューバ、イラン、イラク、リビア、北朝鮮、スーダン、ソマリア、 シリア、またはイエメンのいずれかの国籍を持っていない。
- 前回のビザに “Clearance Received “または “Waiver Granted “という記載がない。
- 現在お持ちのビザは14歳以降に発給されたもので、現在のパスポートに記載されている氏名、生年月日、国籍はビザに記載されたものと一致している。
- 今まで日本、米国、あるいはその他の国で逮捕されたことがない。
- 以下のいずれかのビザを更新する。
B1/B2、C1/D、E、F, M, J、H, O, P, Q, R、I、L(ブランケットL-1 は郵送でのビザ更新はできません。)
以前と異なるビザカテゴリーで申請する場合
2024年1月1日より、以下の条件を満たしている場合、面接を受けることなく郵送でビザを申請することができます。
- 日本国籍を保有している、または他の米国ビザ免除プログラム参加国の国籍を保有している。
- 日本の合法的な外国人居住者(在留カード所持者)で、現在日本に滞在している。
- 以前に領事の面接を受け、B-1、B-2、B1/B2以外のビザの発給を受けたことがある。
- 次のいずれかのビザを申請する。
- C1/D、F、I、M、J、H、O、P、Q、Rビザ。
- Eビザ:米国の会社がEビザ企業として既に登録されている場合に限る。
- Lビザ(ブランケットL1ビザは郵送での申請はできません)。
- 以前発給されたビザがまだ有効期間内である、または失効後48ヶ月以内であり、そのビザの発給を受けて以来、米国ビザの発給を拒否されたことがない。
- 日本、米国、あるいはその他の国で逮捕されていない。
注:ESTAを利用して渡米したことがあるが、ビザを取得したことがない申請者は、郵送でビザを申請することはできません。領事との面接を受ける必要があります。
ビザ面接で追加審査が必要になった場合
ビザ面接ですぐにビザ申請許可とならず、パスポートや必要書類は預かりとなり、221(g)レター(米国移民国籍法221条g項による却下)をもらったというケースがあります。これは、必要な書類が不足している場合や不備がある場合になることが多いです。この場合は、指定された書類をメールで提出することになります。
追加提出が要求される書類の例は以下の通りです。
- 英文の履歴書
- 英文の成績証明書
- 有効なI-20
- SEVIS費の領収書
- 戸籍謄本と英語の翻訳 など
この場合、審査状況はいったんRefused(拒否)となりますが、追加書類を提出して受理されるとAdministrative Processing (審査中)に更新され、審査が終わり許可されると、Issued(ビザ発行)となります。
ビザ面接で却下された場合
ビザ面接で却下された場合は、214(b)レターをもらう場合が一般的です(米国移民国籍法214条b項による却下)。
学生ビザは、純粋に就学が目的であり、目的とする就学が終われば、自国に帰国するということが条件で発給されます。就学目的がはっきりしない、帰国後の予定がはっきりしないといった場合、就学が終わっても帰国しないでそのまま住む可能性がありと判断され、ビザ申請が却下されることになります。また、留学費用が不足しているので、不法労働をするのではないかと疑われるような場合も、申請却下になる可能性があります。
万が一、ビザ申請が却下されてしまった場合、ビザの再申請はできますが、原因が解決されない状態のままであれば、再申請をしても、また、却下されてしまうことになります。却下の原因を払拭するような証明書を用意してから、再申請することが必要です。
審査状況の確認
審査状況は、Visa Status Check(ビザステータスチェック)サイトで確認することができます。
<入力する項目>
- Visa Application Type:Nonimmigrant Visa (NIV)を選択
- Select a location:ビザ面接の場所を選択
- Application ID or Case Number:DS-160の確認番号を入力
- Passport Number:パスポート番号を入力
- First 5 Letters of Suname:苗字の最初の5文字を入力
<ステータスの種類>
- Approved:許可
- Refused:拒否
- Administrative Processing:審査中
- Issued:ビザ発行